圧縮形式の選択

圧縮方式は,圧縮率の高低だけで語れないものなので,高圧縮率だから良い,というものでもありません.適材適所といえます.例えば,圧縮形式と言った場合,アーカイバ + ファイル圧縮の 2つの機能(最近では,これに暗号化を加えた 3つの機能)が内包されます

アーカイバとは,複数のファイルをまとめる機能の事で,ZIP や 7-Zip にはありますが,一方で非常にポピュラーな圧縮形式である,GZIP や BZIP2 にはありません

アーカイバでは,ファイルを格納するデータベースを持つため,このデータベースに何を格納できるか(ファイル名,パーミッション,ファイル属性など),ファイル名にどのような文字コードが使えるのか,という違いがあります

ファイル圧縮だけを見ても,圧縮と展開でどちらが得意なのか,という違いがあります.GZIP は圧縮率自体はそれほど高くないのですが,圧縮も展開もそこそこ速く,リソースも使わないため,現場ではよく使われます

他にも,ビットレベルのエラーに対する耐性,エラー訂正の性能なども違いがあります

また,技術的な要素だけでなく,アルゴリズムに対する特許権などライセンス関係の問題,開発コミュニティの違いなど,圧縮形式を選択することは,容易ではないかも知れません